”とことん向き合うひと” 「オーナーメイド」で
寄り添う賃貸経営にトライするニューフェイス
第一回目は「人との繋がりを大切にしてより豊かな暮らしを提供したい」と語る
ものくり商事のムードメーカー稲葉さんを取材しました。
(取材・文:ONVO SALON URAWA店長・兵藤 裕子、撮影:石倉 和馬)
稲葉 友香 いなば ゆうか
賃貸不動産経営管理士
1988年12月24日生まれ 埼玉県新座市出身。2007年成城大学社会イノベーション学部 にて、心理社会学を学ぶ。在学中、NPO法人で3年間活動し、 里山を題材にした環境プログラムの企画運営に従事。
フェアトレード会社でインターンとして働き、世界から日本の地域の課題に着目し地域創生・第六次産業に携わる。結婚、出産を経て2020年ものくり商事に入社。
「オーナーメイド」の賃貸管理
ー お仕事内容について教えてください
賃貸管理のオーナー様担当として不動産管理や賃貸経営のアドバイスを行っています。
また、不動産に限らず生活における日々の悩みを部分的ではなく全体的に解決するための窓口となることも大切な仕事と考えています。
わたしたちは、「オーナーメイド」を掲げ、オーナー様おひとりおひとりの「想い」に寄り添い賃貸管理をしています。例えば、資産価値の最大化のためであったり、入居者の満足度向上のためであったりします。不動産管理には正解がないので、実現させたいこともそれぞれ異なります。
ー オーナーメイドといっても様々なんですね。
その通りです。そのため、訪問や電話、メール、アプリ等手段は問わず、オーナー様のご要望に合わせ、より良いコミュニケーションを取ることを特に意識しています。
例えば、入居者様に選ばれ続ける為にリフォーム/リノベーションを実施することをオーナー様にご提案することがありますが、内容とタイミングがとても大事になります。マーケティングや修繕計画、収入(回収)計画等については日々のコミュニケーションを通じて事前に、綿密に打ち合わせしておくことで「最善策」となると感じています。
自身の体験を生かした提案「ママのための賃貸住宅」
ー 「最善策」の事例はありますか︖
去年、鴻巣市で駅から遠く入居付けが難しい物件の空室対策として『for mom by mom :ママによるママのための賃貸住宅』をオーナー様にご提案しました。
「for mom by mom 」のイメージビジュアル
ー 「for mom by mom 」を考えたきっかけは何ですか?
私自身、小学校・幼稚園の2人の男の子の母です。
賃貸住宅は制限が多く自由度が低いので面白さが足りなく、子育てにも優しくないなと以前から思ってました。
ー なるほど。自身の体験からの提案だったのですね。
そうですね。物件のバリューアップについて考えていた時に賃貸チームのメンバーも子育て中のママが多く、共通の思いが一致していつか「ファミリー向きでママが喜ぶ部屋作りをしてみよう!!」って。
ママが笑顔になれる、そんな賃貸住宅を作りたい。そんな「想い」からこの企画が始まりました。
ー 注意した点、良かった点はありますか?
オーナー様にとって、付加価値をつけて賃料アップすることで利益が増えて、入居者様にも喜んでもらえるような企画となるように考えました。
空いたら長期空室となりそうな物件に目星をつけ、オーナー様と打ち合わせをしました。施工完了して1か月で入居が決まり、将来ご結婚予定の方々がご入居されました!将来を見据えてのことで選んでくださったのが嬉しかったですね!
賃貸チームで床材を選んでいる様子
企画・施工にあたっては、大工さんと現場を想定したやり取りをしたり、設計、不動産、デザインチームと相談・シミュレーションしたりしながら作りあげていきます。
アイディアを持ち寄ってお互いの得意分野を組み合わせると、よりよいパフォーマンスができる!企画時も施工時も色々ありましたが、話し合いながら常にベストな方法を考えていましたね。
不動産を活用して「豊かな暮らしの繋がり」を提供したい
ー これから力をいれて活動していきたいことはありますか?
遊休/未利用不動産を活用して、「豊かな暮らしの繋がり」を提供したいです。
地場の不動産会社として、「場」をつくり、人・コト・モノを繋いでいく…。
具体的には「空家管理」と「築古物件」の再生に力を入れたいです。
人口減少に伴い空室率や空家が増えて社会問題となっていますよね。
きちんとした管理や再生することで新しい価値が生まれて物件の資産価値も上がり、地域の方に必要な”場”ができることで人が集まります。それにより新しい文化が生まれて豊かなくらしに繋がっていくと思います。
ー 「豊かな暮らし」 に必要なものとは?
物件(部屋)だけでは暮らしは完結しないと思っていて、徒歩圏にある何気ない自然や魅力的なお店が存在することであったり、コミュニケーションが活発に取れるコミュニティがあったりすると生活が豊かに楽しくなると思っています。
エリアの価値を上げることで、物件の価値の向上にも繋がる、そこに住みたいと思ってもらえば賃貸経営も更に安定します。
コロナ禍では生活そのものや住む街の魅力が問われてきていると感じます。多様性に対応する懐の深さも豊かな暮らしには必要不可欠だと思います。
私の恩送り
ー 最後に稲葉さんの”恩送り”を教えてください。
学生の頃、山梨県の小菅村の自然や環境をベースとしたプログラムに関わったり、フェアトレード会社でのインターンシップを通して、日本の地域格差を知り、日本での地域活動に注力するようになりました。考えてみるとその頃から地域活性に携わりたいと思っていたのだと思います。
ものくり商事ではオーナー様と二人三脚で賃貸経営に向き合い、様々な問題を解決することで心豊かで穏やかな暮らしを実感して頂くことや新しい繋がりを生み出していくことが私の恩送りだと思っています。

取材後記
今回取材を通して、豊かな暮らしを提供したいと笑顔で語る姿が印象的でした。
途中、「人が好きなんです、、私」と。
社内でもコミュニケーションを大切にしていて社員同士の繋がりを作ってくれる稲葉さんだからこそできる人・コト・モノを繋いでいくことで生まれる価値をぜひ提供していただきたいです!!
取材・文 | ONVO SALON URAWA店長 兵藤 裕子
ONVO SALON URAWA (オンヴォ サロン 浦和)| 048‐822-3341(10:00-18:00/不定休)